医療保険部より
平成24年診療報酬改訂について
2012年2月10日の中央社会保険医療協議会総会(第221回)にて平成平成24年診療報酬改定の答申が出されました。
リハビリテーションかかわる主な内容は以下の通りです。
T.維持期リハビリテーションの評価
U.リハビリテーションの医療から介護への円滑な移行
V.回復期リハビリテーション病棟入院料の新たな評価
W.早期リハビリテーションの評価
X.外来リハビリテーションの評価
Y.訪問リハビリテーション中の急性増悪への対応
Z.リハビリテーションの充実について
[.亜急性期入院医療管理料の見直し
T.【重点課題2−6(医療介護連携等の推進/医療・介護の円滑な連携の推進)−@】
維持期リハビリテーションの評価
骨子【重点課題2−6−(1)】
第1 基本的な考え方
急性期、回復期リハビリテーションは主に医療保険、維持期リハビリテーションは主に介護保険、という医療と介護の役割分担を勘案し、標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合の脳血管疾患等リハビリテーション、運動器リハビリテーションについて、維持期にふさわしい評価とする。なお、要介護被保険者
等に対するこれらのリハビリテーションは原則次回改定までとするが、次回改定時に介護サービスにおけるリハビリテーションの充実状況等を確認する。
第2 具体的な内容
1.現在、標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合においても、1月に13 単位に限り疾患別リハビリテーションを算定できることとなっているが、要介護被保険者等に対する脳血管疾患等リハビリテーション、運動器リハビリテーションについては、これらを原則次回改定までとする。
改定案
【脳血管疾患等リハビリテーション料】注3
発症、手術又は急性増悪から180日を超えてリハビリテーションを行った場合は、1月13単位に限り算定できるものとする。ただし、要介護被保険者等については平成26年3月31日までに限る。
【運動器リハビリテーション料】注3
発症、手術又は急性増悪から150日を超えてリハビリテーションを行った場合は、1月13単位に限り算定できるものとする。ただし、要介護被保険者等については平成26年3月31日までに限る。
2.要介護被保険者等について、標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合の脳血管疾患リハビリテーション及び運動器リハビリテーションの評価を見直す。
改定案
【脳血管疾患等リハビリテーション料】(1単位につき)
要介護被保険者等であって標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合においては、下記の点数を算定する。
1 脳血管疾患等リハビリテーション料(T)
イ ロ以外の場合 221点(改)
ロ 廃用症候群の場合 212点(改)
2 脳血管疾患等リハビリテーション料(U)
イ ロ以外の場合 180点(改)
ロ 廃用症候群の場合 171点(改)
3 脳血管疾患等リハビリテーション料(V)
イ ロ以外の場合 90点(改)
ロ 廃用症候群の場合 90点(改)
【運動器リハビリテーション料】(1単位につき)
要介護被保険者等であって標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合においては、下記の点数を算定する。
1 運動器リハビリテーション料(T) 158点(改)
2 運動器リハビリテーション料(U) 149点(改)
3 運動器リハビリテーション料(V) 80点
U.【重点課題2−6(医療介護連携等の推進/医療・介護の円滑な連携の推進)−A】
リハビリテーションの医療から介護への円滑な移行
骨子【重点課題2−6−(2)】
第1 基本的な考え方
1.医療保険のリハビリテーションから介護保険のリハビリテーションへの円滑な移行を促進するため、介護保険のリハビリテーションへ移行後に医療保険の疾患別リハビリテーションを算定できる期間を、現在の1月間から2月間に延長する。
2.また、介護保険のリハビリテーションへ移行した後に医療保険の疾患別リハビリテーションを算定している期間中は適宜、介護保険への移行に向けた計画を策定することとし、医療保険の疾患別リハビリテーションの算定可能単位数を逓減制とする。
第2 具体的な内容
1.介護保険のリハビリテーションに移行後に医療保険の疾患別リハビリテーションを算定できる期間を2月間に延長する。
改定案
【疾患別リハビリテーション】
医療保険から介護保険への円滑な移行が期待できることから、2月間に限り、同一疾患等について介護保険におけるリハビリテーションを行った日以外の日に医療保険における疾患別リハビリテーション料を算定することが可能である。
2.また、当該移行期間の2月目については疾患別リハビリテーションを算定できる単位数を7単位までとする。
改定案
【疾患別リハビリテーション】
[算定要件]
標準的算定日数を超えてリハビリテーションを行った場合は、1月13単位に限り算定できるものとする。ただし、介護保険への円滑な移行を目的として、要介護被保険者等に2
月間に限り医療保険から疾患別リハビリテーションを算定している患者については、2月目について1月7単位に限り算定できるものとする。
V.【T−6(充実が求められる分野/リハビリテーションの充実)−@】
回復期リハビリテーション病棟入院料の新たな評価
骨子【T−6−(1)】
第1 基本的な考え方
患者がより充実したリハビリテーションを行えるよう、回復期リハビリテーション病棟入院料について、より充実した体制で、より医学的処置の必要のある患者や重症な患者を受け入れ、状態改善や在宅復帰を十分行っている場合の評価を新設する。
第2 具体的な内容
- 回復期リハビリテーション病棟入院料について新たな評価を創設する。
1)回復期リハビリテーション病棟入院料1 1,900点(新)
2)回復期リハビリテーション病棟入院料2 1,750点(改)
3)回復期リハビリテーション病棟入院料3 1,600点
2.また、重症患者回復病棟加算については多くの医療機関で算定されていることから入院料に包括して評価を行う。
(1)回復期リハビリテーション病棟入院料1
[施設基準]
@ 常時13 対1以上の看護配置があること。(看護師7割以上、夜勤看護職員2名以上)
A 常時30 対1以上の看護補助者の配置があること。
B 専任のリハビリテーション科の医師1名以上、専従の理学療法士3名以上、作業療法士2名以上、言語聴覚士1名以上、専任の在宅復帰支援を担当する社会福祉士等1名以上の配置があること。
C 在宅復帰率が7割以上であること。
D 新規入院患者のうち3割以上が重症の患者(日常生活機能評価で10 点以上の患者)であること。
E 新規入院患者のうち1割5分以上が「一般病棟用の重症度・看護必要度
に係る評価表」のA項目が1点以上の患者であること。
F 重症の患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善していること。
(2)回復期リハビリテーション病棟入院料2
改定案[施設基準]
@ 常時15対1以上の看護配置があること
A 常時30対1以上の看護補助者の配置があること
B リハビリテーション科の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が適切に配置されていること。
C 在宅復帰率6割以上であること
D 新規入院患者のうち2割以上が重症の患者であること
E 重症の患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善していること
*【重症患者回復病棟加算】(1日につき) 50点 は削除
3.回復期リハビリテーション病棟入院料における包括範囲について見直しを行う。
【回復期リハビリテーション病棟入院料】(1日につき)
改定案[包括範囲]
診療にかかる費用(リハビリテーション、臨床研修病院入院診療加算、医師事務作業補助体制加算(一般病棟に限る)、地域加算、離島加算、栄養管理実施加算、医療安全対策加
算、褥瘡患者管理加算及び救急搬送患者地域連携受入加算(一般病棟に限る)、地域連携診療計画退院時指導料(T)、在宅医療、J-038 人工腎臓並びに除外薬剤・注射薬の費用を除く)は、回復期リハビリテーション病棟入院料に含まれるものとする。
W.【T−6(充実が求められる分野/リハビリテーションの充実)−A】
早期リハビリテーションの評価
骨子【T−6−(2)】
第1 基本的な考え方
発症後数日以内より開始するリハビリテーションは在院日数の短縮やADL の改善に効果があるが、現在、早期リハビリテーションの評価は30日間一律となっているため、より早期からのリハビリテーションについてさらなる評価を行い、それ以降について評価を見直す。
第2 具体的な内容
早期リハビリテーション加算について、より早期の期間における評価を引上げ、それ以降についての評価を見直す。
改定案【心大血管疾患リハビリテーション料】【呼吸器リハビリテーション料】
注2(1単位につき)
1 早期リハビリテーション加算1(14日以内)
イ リハビリテーション科の医師が勤務している医療機関の場合 75点(新)
ロ その他の場合 30点(改)
2 早期リハビリテーション加算2(15日以上30日以内) 30点(改)
[算定要件]
1 早期リハビリテーション加算1入院中の患者に対して、治療開始日から起算して14日以内に限り算定する。
2 早期リハビリテーション加算2入院中の患者に対して、治療開始日から起算して15日以上30日以内に限り算定する。
改定案【脳血管疾患等リハビリテーション料】【運動器リハビリテーション料】
注2(1単位につき)
1 早期リハビリテーション加算1(14日以内)
イ リハビリテーション科の医師が勤務している医療機関の場合 75点(新)
ロ その他の場合 30点(改)
2 早期リハビリテーション加算2(15日以上30日以内) 30点(改)
[算定要件]
1 早期リハビリテーション加算入院中の患者に対して、発症、手術又は急性増悪から起算して14日以内に限り算定する。
2 早期リハビリテーション加算2入院中の患者に対して、発症、手術又は急性増悪から起算して15日以上30日以内に限り算定する
X.【T−6(充実が求められる分野/リハビリテーションの充実)−B】
外来リハビリテーションの評価
骨子【T−6−(3)】
第1 基本的な考え方
外来でのリハビリテーションにおいて、現在は毎回医師の診察が必要となっているが、状態が安定している場合等、医学的に毎回医師の診察を必要としない患者が含まれているため、リハビリテーションスタッフが毎回十分な観察を行い、直ちに医師の診察が可能な体制をとりつつ、カンファレンス等でリハビリテーションの効果や進捗状況を確認している場合に限り、医師の包括的な指示の下にリハビリテーションを提供できるよう、評価体系を見直す。
第2 具体的な内容
1週間に2回以上又は1週間に1回以上のリハビリテーションを実施しているが、必ずしも毎回医師の診察を必要としない患者について、リハビリテーションの包括的な指示に対する評価を新設する。
(新) 外来リハビリテーション診療料1 69 点(7日につき)
(新) 外来リハビリテーション診療料2 104 点(14 日につき)
[算定要件]
外来リハビリテーション診療料1
@ リハビリテーション実施計画において、1週間に2日以上疾患別リハビリテーションを実施することとしている外来の患者に対し、包括的にリハビリテーションの指示が行われた場合に算定する。
A 算定日から7日間は医師による診察を行わない日であってもリハビリテーションを実施してよい。
B 算定日から7日間はリハビリテーションを実施した日について初・再診料、外来診療料を算定しない。
外来リハビリテーション診療料2
@ リハビリテーション実施計画において、2週間に2日以上疾患別リハビリテーションを実施することとしている外来の患者に対し、包括的にリハビリテーションの指示が行われた場合に算定する。
A 算定日から14 日間は医師による診察を行わない場合であってもリハビリテーションを実施してよい。
B 算定日から14 日間はリハビリテーションを実施した日について初・再診料、外来診療料を算定しない。
[施設基準]
@ 毎回のリハビリテーションにあたり、リハビリテーションスタッフが十分な観察を行い、必要時に医師の診察が可能な体制をとっていること。
A 毎回のリハビリテーション後にカンファレンス等で医師がリハビリテーションの効果や進捗状況を確認していること。
Y.【T−6(充実が求められる分野/リハビリテーションの充実)−C】
訪問リハビリテーション中の急性増悪への対応
骨子【T−6−(4)】
第1 基本的な考え方
訪問リハビリテーションを実施している患者について、急性増悪等のため一時的に日常生活動作(以下ADLという)が低下した場合、早期に短期間の頻回リハビリテーションを行うことで改善が見込まれるため、一時的に集中的な訪問リハビリテーションを実施可能とする。
第2 具体的な内容
- 急性増悪等のためにADLが低下した場合、一時的に算定可能なリハビリテーション単位数を引き上げる。
【在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料】(1単位につき)
1 同一建物居住者以外の場合300点
2 同一建物居住者の場合 255点
改定案[算定要件]
患者1人につき、1と2を合わせて週6単位に限り算定する。ただし、1月にバーセル指数又はFIMが5点以上悪化した場合、6月に1回、14日に限り1と2を合わせて1日4
単位に限り算定する。
2.上記について、介護保険の訪問リハビリテーションを実施中に、通院困難な状態であって、急性増悪等により1月にバーセル指数又はFIMが5点以上悪化した場合にも、6月に1回、14 日間に限り医療保険から1日4単位まで訪問リハビリテーションを提供できるようにする。
Z.【T−6(充実が求められる分野/リハビリテーションの充実)−D】
リハビリテーションの充実について
骨子【T−6−(5) (6)】
1.現在、標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合においても、1月に13 単位に限り疾患別リハビリテーションを算定できることとなっているが、要介護被保険者等に対する脳血管疾患等リハビリテーション、運動器リハビリテーションについては、これらを原則次回改定までとする。
「重点課題2−6−@」を参照のこと。
2.要介護被保険者等について、標準的算定日数を超えており、状態の改善が期待できると医学的に判断されない場合の脳血管疾患リハビリテーション及び運動器リハビリテーションの評価を見直す。
「重点課題2−6−@」を参照のこと。
3.介護保険のリハビリテーションに移行後に医療保険の疾患別リハビリテーションを算定できる期間を2月間に延長し、当該移行期間の2月目については疾患別リハビリテーションを算定できる単位数を7単位までとする。
「重点課題2−6−A」を参照のこと。
[.(質が高く効率的な医療の実現/効率的な入院医療等の評価)−B】
亜急性期入院医療管理料の見直し
骨子【V−1−(3)】
第1 基本的な考え方
亜急性期入院医療管理料について、回復期リハビリテーションを要する患者が一定程度含まれることから評価体系の見直しを行う。
第2 具体的な内容
亜急性期入院医療管理料を算定している患者のうち、回復期リハビリテーションを要する患者については包括範囲を含め、回復期リハビリテーション病棟入院料と同等の評価体系に改める。
改定案
【亜急性期入院医療管理料】(1日につき)
1 亜急性期入院医療管理料1 2,050点(改)
2 亜急性期入院医療管理料2 1,900点(新)
[算定要件]
1 亜急性期入院医療管理料1
@ 60日を限度として一般病棟の病室単位で算定する。
A 脳血管疾患等リハビリテーション料又は運動器リハビリテーション料を算定したことがない患者について算定する。
2 亜急性期入院医療管理料2
@ 60日を限度として一般病棟の病室単位で算定する。
A 脳血管疾患等リハビリテーション料又は運動器リハビリテーション料を算定したことがある患者について算定する。
[施設基準]
1 亜急性期入院医療管理料1
@ 届出可能病床は亜急性期入院医療管理料1と2をあわせて一般病床数の3割以下。ただし、200床以上の病院は病床数にかかわらず最大40床まで、100床以下の病院は病床数にかかわらず最大30床まで届出可能。
A 看護職員配置が常時13対1以上。
B 診療録管理体制加算を算定していること。
C 専任の在宅復帰支援者が勤務していること
D 在宅復帰率が6割以上であること。
2 亜急性期入院医療管理料2
@ 届出可能病床は亜急性期入院医療管理料1と2をあわせて一般病床数の3割以下。ただし、200床以上の病院は病床数にかかわらず最大40床まで、100床以下の病院は病床数にかかわらず最大30床まで届出可能。
A 看護職員配置が常時13対1以上。
B 診療録管理体制加算を算定していること。
C 専任の在宅復帰支援者が勤務していること。
D 在宅復帰率が6割以上であること。
- 「200床未満であること。」は削除。
- 「治療開始日より3週間以内に7対1入院基本料、10対1入院基本料等算定病床から転床又は転院してきた患者が2/3以上であること。」は(削除)
詳しくは
厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会(第221回)ホームページへ
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021ei1.html |